六鹿宿の新着ブログ記事
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西日本を襲った豪雨。考えられないほどの雨が降り注ぎ、大地を削りながら命を奪っていった。間違いなく行き過ぎた人類の経済活動が地球を犯した所産である。 けれど、やめられない止まらない。 肥大化することを正義だとし資本主義的な限界には目を背けて、まだ日本は大丈夫だ、美しいと煽る現政権。 そうして、それに... 続きをみる
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夢の話をするのは阿呆のすることだ。 そう言い聞かされて僕は、育った。 意味の無いことを語ることは、人間として恥ずかしいことだと教わって今までを生きてきた。 僕はだから、途方もなく無口だ。海中深くに沈む意思を持たない貝殻のように。 そこにあるけれど、どこにも無い何かを求めて、際限なく無口であることが... 続きをみる
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言いたいことを言うだけ。自己愛豊富で権利主義的。自らの御高説を声高に語ることの出来る、ラウドボイサー達。 黙して語らない、上司に言われたことにYESしか言わない単純で従順なアイデンティティ皆無、他力本願、平和偏重主義者よりはマシなのか。 果たしてそうだろうか? 「こんなしんどい仕事はしたく無い。」... 続きをみる
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仕事は楽しい方が良い。 そりゃそうだ。 けれど、仕事は苦しいことも多い。 苦しくなって、逃げたくなることだってある。 それでも人として生きて、自らの営みを全うする為には、働かなきゃならない。 働くからこそ、人としての社会的役割を果たすことが出来るのだから。 であるならば、仕事は楽しい方がやっぱり良... 続きをみる
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例えば、トランプだとかカールビンソン。 大陸間弾道ミサイルだとか、豚に囲まれてご満悦な北の指導者だとか。 シリアの難民だとか、イギリスのEU離脱だとか。 安倍政権のダメっぷりを知りつつ、政権交代を託す選択肢が皆無な日本の政治状況だとか。 もはや、世紀末的様相を帯びている人類社会。 ちっぽけな事で、... 続きをみる
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桜が咲いた。例年に比べると開花が遅れた今年の桜。 約束を違えることなく咲く花は、今年もやはり美しい。 ようやく、満開になった桜だが、満開になれば後は散っていくばかり。しかも満開になった途端に連日の雨ときている…花を散らす細い雨が今日も降り続いている。 寂しいけれど、今年の桜は驚くほど短命なようだ。... 続きをみる
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1月は行き、2月は逃げ、3月は去る。 毎年、この時期に唱える呪いの呪文を今年も僕は反芻している。 雪溶けて、桜舞う季節を心待ちにしてはいるのだけれど、毎年必ず呪わしい思いに捕らわれてしまう、この季節。 それは何故か? 答えは至極、単純だ。 仲間が辞めていく、そういう季節だからだ。そして新しくこの業... 続きをみる
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ブログを始めて、1年半。 脳味噌がその動きを停止し、まるで言葉を紡げない時期もあるにはあったが、それでもこのブログは100話まで辿り着いた。 ここまで綴る事が、何とか僕にも出来た。 ブログを書き始めた頃は社会福祉に対して、今では考えられないくらいに至極、前向きに取り組む姿勢を持っていた。けれど、ブ... 続きをみる
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僕には小学一年生の、可愛い姪っ子がいる。 彼女が言った「ジィがな、バァを壊してん」という謎の言葉。 笑えない。とても笑うことなど出来ない正月の物語。 「ジィがバァを壊した。」…それだけを聞いた僕は、彼女にとってのジィ。つまり僕の父親が、彼女にとってのバァ、つまり僕の母親に対して何らかの危害を加えた... 続きをみる
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また、今年も約束したように、この時期がやってきた。 心乱れる、師走。 まるで多くの蟻達の群れが、その巣へと運ぶ極彩色の食物のような確かさで。 それは、死んでいるのか生きているのかも、悲しくなるほどに判然とはしない。 動いている様に見えても永遠に死んでいたり、全く微動だにしなくても、しぶとく逞しく生... 続きをみる
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僕の所属する事業所では、半期ごとの総括の会議を設けている。 で、2016年度もUターンってことで上半期の総括を行った。 年度の真ん中で行う総括の会議は、上半期の振り返りを行うと伴に、だいたいにおいて下半期の活力と成るべきテーマを設定する。つまり、勢いを得て今年度を駆け抜ける為のテーマを提示し、それ... 続きをみる
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相変わらず僕は、僕自身の問題を処理しきれずにいる。 この仕事自体は、やはり好きなのだと思う。 大好きなお年寄りが居て。癒されて。 そう言う時間は、本当にかけがえのないもので。 だけど、今の日本の老人福祉を取り巻く状況はあまりに酷すぎて、そしてそのことで職場を離れる人間が多すぎて…正直、辛い気持ちに... 続きをみる
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組織の中に居ると、どうしても考え方の合わない人間が存在するものだ。 長い間、沢山の意見をぶつけ合い、どうにか妥協点を探りながらやってはきたが… もはや、どこまでも話が平行線を辿り続け前に進まない状況が生まれつつある。 そうなると、とことん対立するか、諦めて決別するしかなくなる。 中庸の心で推し量っ... 続きをみる
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禅語だったと思うが、定かでは無い。 「暇」のことを「日間」=「日の当たる時間」だと捉える思想がある。 最近の若い人は「暇」を嫌う。 時間があればスマホを弄る。休みの日には必ず、誰かと出かける。立ち止まって、振り返ることを極端に嫌う。 ジェネレーションギャップだと単純に考えれば然程気になる話でも無い... 続きをみる
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クリスマスにお正月。昔はただただ楽しかった12月。 なんだか今は、せからしくて好きになれない。 今年もあと10日ほどだ。心が忙しなくなる。 町中にたたずむと、きらびやかなイルミネーションの光に包まれる。でもクリスマスを過ぎれば、その様相は一変する。風流な琴の音が鳴り響き、正月飾りやお節の具材で町は... 続きをみる
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以前の記事で中庸が大切だということを記した。 孔子の「過ぎたるは猶及ばざるが如し」という有名な言葉は中庸が大事だということを教える。 言葉の意味は「やり過ぎは、あまりやらないのと同じくらい良くない。」と言うことらしい。 孔子が、弟子の質問に対して放った言葉。現代風に、そのやり取りを描写すると… 弟... 続きをみる
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僕の後輩に鈍感力の優れた人が居る。 まず「イライラすること」が無いらしい。怒っている姿も見たことが無いし、そんな姿は想像もできない。せっかちで短気な僕にとって、それは本当の意味において奇跡だ。 人の好悪も無い。この人は違うな、この人とは相容れないなと思っても、その相容れない部分も含めて、まるっとそ... 続きをみる
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大昔、仲間内でバンドをやっていたころ「春夏秋冬」という歌を皆で作った。 僕は詩を作る専門で、確かこんなワンフレーズを書いた記憶がある。 「春夏秋冬 めぐる季節は留まることさえも知らない。 明日は すぐ傍に 今も一秒過ぎれば過去だね。」 大学生だった僕は、何を思ってそんな詩を書いたのだろ... 続きをみる
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僕はどちらかと言うと、人と話すことが得意ではない。 周囲にそう話すと「何言ってんだ?」って顔をされるけれど、本人は大まじめに、そう思っている。 確かに、気の合う人とは話すことが楽し過ぎて延々と喋り続けることもあるが、気の合わない人には何を喋れば良いのかさえ分からなくなる時がある。 誰とでも、上手に... 続きをみる
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日本の社会で今、何が起こっているのか? あるいはこの地球上で、今起こっている多くの悲劇の原因は何なのか? 今を懸命に生きる人々が、一体、どこを目指して突き進み続けているのか? 人類とは、そもそも、この地球上に何のために存在しているのか? そして今を生きている、このちっぽけな僕自身はいったい何者なの... 続きをみる
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うちの法人は誕生から約30年が経過している。 昔から働く先輩職員に話を聞くと「やっぱり2000年以前、介護保険の始まる前まではのんびりしてて良かったなぁ~」と語られることがある。 実際に僕は2000年以前のいわゆる「措置の時代」については知らない。 介護保険以前は、特養に入所するお年寄りは行政が決... 続きをみる
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一時期、ご当地ラーメンってのが流行って、尾道だとか和歌山のラーメンがもてはやされた。 確かに美味い。尾道も和歌山も。博多だって北海道だって喜多方だって、ラーメンで有名になる場所には必ず、それだけの旨いラーメンが待っていてくれる。先月行った、山形のラーメンも新潟は燕三条のラーメンも絶品だった。 けれ... 続きをみる
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うちの法人では、11月に「実践発表大会」という法人の職員全員が集う催しがある。 それぞれの事業所での日々の実践を、報告する会なのだが…。 今年は僕の直属の部下である、K君に実践報告を行ってもらうことにした。 今年二年目の彼は、昨年、入職したばかりの頃から約1年間で、計6名ものターミナルケアを経験し... 続きをみる
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出会いがあれば、その延長線上には別れが必ずある。 いつまでも一緒に居ることは決して出来ないし、新しい出会いの中で別離の悲しみも風化していく。 多くの人と、これまで出会い、その分だけ多くの別れを僕は経験してきた。 それは決して不幸なことでは無く、人間の脳に備わった忘却と言う装置にも助けられ、僕は新た... 続きをみる
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今日、仕事からの帰り道。バス停でバスを待っている僕の目の前に1台のFIATが停まった。 イタリアの車。クリーム色の可愛い車体。 窓が開いて「六鹿さ~ん」と声をかけられる。 僕が、この職場に入職したばかりのころ、仕事を懇切丁寧に教えて下さった先輩がバス停にたたずむ僕を見かけて車を停めて下さったのだ。... 続きをみる
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先日。僕に「伊田」の名前を下さったお婆さんが亡くなった。 以前僕が働いていた従来型の特養で、もう20年近く暮らしてこられた方だ。 独自の世界に入り込むことが多く、入り込んじゃうと実在の世界から離れて「ヒトラー」や「聖徳太子」と交信を始める人で、横でそれを聞いていると、人間の持つ精神世界の珍妙さに震... 続きをみる
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今日も夜勤だ。僕の務める小規模特養では1労働夜勤が取り入れられている。 1労働夜勤と言うのは8時間労働夜勤の事で、始業が22時、終業が翌朝7時という働き方の夜勤のことだ。 これに比して従来型の大規模施設においては2労働夜勤を取り入れている所が多い。 これは16時間労働夜勤のことで、夕方16時半に始... 続きをみる
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僕の務める小規模ユニット型特養は2008年の2月に開設された。 このユニットで働き続けて7年半。職員も、お年寄りも大きく入れ替わった。 開設当初からの職員と言えば僕だけ。お年寄りも2名を除いた他は全て退所されている。 昨年度は6名ものお年寄りの入退所があり、ユニットの雰囲気はガラリと変わった。 そ... 続きをみる
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お盆は働き詰めだったので、今日は休日だった。 朝からあいにくの雨。こんな日は屋内でゆっくりと過ごすことの出来る博物館が良い。 数年ぶりに京都、烏丸御池にある漫画ミュージアムへと出かけた。 平日ではあるが、やはり夏休みはまだ続いているようで家族連れの姿があちこちに。以外にも海外からの旅行者の数も多い... 続きをみる
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先月末に多量の嘔吐、その後の血圧の上昇と発熱。また、体中が黄色く染まる症状が現れる。 そして今月、深夜に再嘔吐。精査はしていないが胆管炎の疑い。 現在は意識も朦朧としておられ、いつ何があってもおかしくは無い状態のお年寄りがおられる。 普通であれば、入院して積極的な治療をするという選択をするべきだが... 続きをみる
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今日、新しい介護職員が入職した。 既存の介護職が異動になるのを受けて、この年度途中の中途半端な時期に新入職員を受けることになった。まぁでも…。 情熱をもってこの業界に飛び込んできてくれる若い職員。 見ていて嬉しいものだ。 今日は新人オリエンテーションということで、ゆっくりとお年寄りのそれぞれの特徴... 続きをみる
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「適当」という言葉を僕は、「そこに適した」「身の丈に合った」という意味で使っている。 なので「適当介護」の本質は、無理をしない自然な介護を目指すことにある。 しかし2000年の介護保険施行以降、膨張を続けたこの業界の「介護の質」は落ちる一方であり、この「適当介護」を誤解して解釈したような「手抜きの... 続きをみる
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子供は「嘘をつく子は悪い子です」と大人から言われて育つ。 嘘をつく人に対して「嘘つきは泥棒の始まり!」と、決まり文句の様に言う。 けれど、いつしか大人になって「嘘も方便」であることを覚えて行く。 たぶん、嘘をついたことの無い人間なんて居ないのだろう。 介護の現場で、良く起こる出来事。 在宅で過ごさ... 続きをみる
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例えば封建制度の中で生きていたとすれば。 あるいは戦時下に生きていたならば。 そんな想像をすることが良くある。 現代に繋がる日本人の根本の部分の性質を形作ったのは、江戸時代の封建社会の中では無かったか? 例えばそれまでの社会においては、中国や韓国から文化を輸入し模倣することが多かった。 稲作、仏教... 続きをみる
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僕の両親は、いわゆる団塊の世代の範疇に入る年代の人たちだ。 今日は、焼き肉を奢ってくれると言うので実家近くの焼き肉店に赴いた。 そもそもワーキングプアな僕にとっては、牛肉(吉野家を除く)自体が久しぶりで… 和牛のその柔らかな甘みに…舌鼓♡…。 あかん。食べ過ぎて、苦しい。でも、うまかった~♪ 戦後... 続きをみる
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ここ数年、山登りを趣味としている。 この趣味は、昔馴染みの友人から近畿最高峰の伊吹山登山に誘われたことに端を発している。 それ以来、冬季以外は月に1回以上のペースで山に登るようになった。 どちらかというと体力に自信がある方では無い僕が、山に登り続ける理由。 とにかく、登っている時の自分が格好良く思... 続きをみる
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一緒に働く同僚・仲間と思いを一つにする。 同じ方向を向く、思いのベクトルを合わせる。 チームで仕事をするうえで非常に大切なことだと思う。 しかし、チームで共に働く仲間達は、その立場も性格も思考もモチベーションも、それぞれにバラバラだ。 もっと言えば、人生観、死生観、介護観。そういう、根本的な部分も... 続きをみる
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昨日の夜中にメールが届いた。 3年前まで同じ事業所で働いていた後輩からのメール。 随分長い間会っていなかったが、同法人の小規模デイへ異動となり3年余り、それなりにご機嫌に働いているものだと思っていた。 彼は、僕と同じように他業界で社会人を経験し介護業界に飛び込んできた人で、まぁ境遇が似ていることも... 続きをみる