六鹿宿

介護保険発足直後から介護の世界で働いている僕が見たり聞いたり感じたことを綴っています。

六鹿宿の新着ブログ記事

  • 雪の降る街で。

    久しぶりに京都の町に雪が降り積もった。真白なそれは町を包み込み、碁盤に延びた不健康で、もったいつけた路面の上に数々のスリッピーな罠を張り巡らせていた。 朝から様々な救急車両のサイレンが鳴り止まず、耳に痛いほどやかましい。 夜勤からの帰り道、エンジンブレーキを最大限に活用しながら車を運転をする僕は、... 続きをみる

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  • こまったなぁ

    この仕事を続けてきたけれど、何だか、困ったなぁ。何も見えやしねぇ。 どこを向いて、何を感じて仕事をしてんだか皆目、分からなくなってきた。 お金を、生活を、維持する、そういう風に割り切ることは簡単だけれども。 何だか。毎日。夢の中で猿の群れに襲われるくらいに困っている。 この仕事を辞めて、転職すれば... 続きをみる

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  • バックナンバー

    大阪に女が居ただとか。二股がどうだの。 女物の水着を着てはしゃいでたのは、さすがに引くけれども。それは、気持ち悪いさねぇ。 でもそんなの知らなきゃ良いわけで。聞かなきゃ無かった事で。 そんな物、公表して、人を陥れる人間の方が、非道だと思うし… それを書き立てる、雑誌は、もはやザッ死…でしかない。 ... 続きをみる

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  • やめられない止まらない。

    西日本を襲った豪雨。考えられないほどの雨が降り注ぎ、大地を削りながら命を奪っていった。間違いなく行き過ぎた人類の経済活動が地球を犯した所産である。 けれど、やめられない止まらない。 肥大化することを正義だとし資本主義的な限界には目を背けて、まだ日本は大丈夫だ、美しいと煽る現政権。 そうして、それに... 続きをみる

  • 侍魂

    昨日の試合を見て悲しくなった。 フェアプレーとは程遠い試合をしていながらフェアプレーポイントで、アフリカ勢を抜いてトーナメント進出だなんて。 多くの人々が侍たちの躍進を信じてはいなかった。でも僕はサッカーが好きだから、弱くても頑張る侍たちの勝利を信じて応援した。どんなに強い相手にだって、勝つことが... 続きをみる

  • 蚤の詩

    ぴょんと飛んでみた。 ぴょん、ぴょんと飛んでみた。 行きつく先が何処なのかを僕は知らないけれど。 何故、飛んだのか?飛ぶ必要があったのか? 何を目指して飛んだのか?本能のままに飛んだのか?僕には、それすらも分からない。 だけど僕は、ぴょんと飛んだ。思い切り良く、ぴょん、と。 ほんの数センチ先に着地... 続きをみる

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  • 我が道を行く。

    理不尽な命令や指示に対して、理不尽だと言い返す。 だが、無理やりに理不尽を押し付けられた時。そして反論を無視し続けられた果てに。 そんなことに頷く気になれない僕は我が道を行くことに決めた。 上からは、やっぱりあいつは言うことを聞かない部下だと蔑まれ。 下からは、逃げてるだけじゃないですか?と白い眼... 続きをみる

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  • そこにある、どこにも無い何か。

    夢の話をするのは阿呆のすることだ。 そう言い聞かされて僕は、育った。 意味の無いことを語ることは、人間として恥ずかしいことだと教わって今までを生きてきた。 僕はだから、途方もなく無口だ。海中深くに沈む意思を持たない貝殻のように。 そこにあるけれど、どこにも無い何かを求めて、際限なく無口であることが... 続きをみる

  • 枯れて死にゆく。

    人の死を沢山見てきた。 有難いことに日本は平和なので、別段、戦の果ての血みどろの死を見た訳では無いのだが、それでもこういう職場に居ると、色んな死を見る機会はあるわけで。 医学の進歩が行き過ぎた果てに、呆け老人の数は無制限に増えた。 笑うことすらも出来ない彼らに、どう引導を渡すべきなのか、誰も答えを... 続きをみる

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  • ワルサーP38

    足元に絡みついているのは、緑色の長い蔓でしかない。 それを振り払った時に感じる痛みは、長く伸びた蔓が千切れてしまうことに対して、可哀そうに…、と思うくらいの極ちっぽけで取るに足りないものだ。 けれど、その時には感じなかった痛みがワルサーに膝を撃ち抜かれた時の様な痛みに変わって突然に表れる。 そうい... 続きをみる

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  • お口チャック。つまりさ、大人になれってこと。

    言いたいことを言うだけ。自己愛豊富で権利主義的。自らの御高説を声高に語ることの出来る、ラウドボイサー達。 黙して語らない、上司に言われたことにYESしか言わない単純で従順なアイデンティティ皆無、他力本願、平和偏重主義者よりはマシなのか。 果たしてそうだろうか? 「こんなしんどい仕事はしたく無い。」... 続きをみる

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  • 明日の風

    明日出来ることは明日やれば良い。 容量悪く、残業をしまくってる人間はその事に気が付かない。 今日やるべきことに意識を集中すれば残業なんてほぼ、しなくて済む。 要は整理だ。たくさん仕事がある中で、しっかりと振り分けをする。 優先順位をつけるというと小難しくなるので、簡単に言えば今日中にやらなけらばな... 続きをみる

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  • 犬の右足

    片足の犬を見た。 右足が膝の下から無い。 それがどこで失われ、どんな風に失われたのかは知る由も無い。 その膝下の右足が今、どこに有るのかさえも僕は知らない。 失ったものは永遠に還らない。 人々の過去もそうだし、未来さえもそうだ。 今までの人生で失ったものの数を数えてみるが、その数は得たものに比して... 続きをみる

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  • 海産躁占拠

    総理大臣が海産と言い出した。 勝てると見越しての海産。 でも海は広かった。眠深トーが鬼謀のトーと合流を図った。 鬼謀のトーはラーメン大好き小池さんの人気に肖って強そうだから、選挙に勝つためには眠深トーもそこに乗っかるべきだと追随した。そりゃそうだ、占拠に受かりたいもん。 でもそんなに事はうまく運ば... 続きをみる

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  • 紫色が嫌いだ。 なんだか公家っぽいし、冠位十二階では上の方だ。 けれど、ときどき僕の唇は紫色になる。 寒かったり、プールに入ったり。 そんな時、僕の唇が紫色に変わる。 唇を引きちぎって、地面に叩きつけたい衝動に駆られながら、あぁ、僕の唇は紫なのだとため息をついてみる。 そうして古代の高貴な色に対し... 続きをみる

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  • 雷様

    どやねん、こらー!! と叫ぶ。 すると腹が痛くなる。 まるで臍を取られたかのように。 それで、昨日の明け方に鳴った雷様に、僕は臍を押さえた。 これを取られてはたまらない。 こんなもの要らないけど、絶対取られるのは嫌だ。 オカンと、間違いなく繋がっていた、臍。 要らないんだけど。でも取られるのは、や... 続きをみる

  • 観覧車🎡

    高みへと心を弾ませながら登っていく。 どんどんと視界が広がって世界が丸く見えた。 こんなにも世界は美しいのだと感嘆し、僕は生きていることに心から感謝をする。 感謝が心を満たし、空に向かって手を広げた所に頂点があった。 空が驚くほど、近い。 そうして、空を見上げている間に下降は始まる。 そんなはずは... 続きをみる

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  • こんなはずじゃなかっただろ?

    仕事は楽しい方が良い。 そりゃそうだ。 けれど、仕事は苦しいことも多い。 苦しくなって、逃げたくなることだってある。 それでも人として生きて、自らの営みを全うする為には、働かなきゃならない。 働くからこそ、人としての社会的役割を果たすことが出来るのだから。 であるならば、仕事は楽しい方がやっぱり良... 続きをみる

  • 桃源郷

    ユートピア、シャングリラ、桃源郷。 夢みたいな、心地が良くて、不快とは無縁の世界へ。 行ってみたいと、誰もが思う。 現実逃避。今いる世界から、逃げて離れる。 けれど現実は、簡単に今居る世界から離れることを許してはくれない。 何故…。 それは、何故か。 双肩にかかる責任か? 人としての矜持か? 自己... 続きをみる

  • 闇の中で笑う。

    真っ暗闇の中で過ごした体験を持ったことがあるだろうか? 現代を生きる人々には、ほとんどそれは、無いものなのかも知れない。 現代は、真夜中でも明るい。24時間オープンのコンビニはまるで誘蛾灯の様に夜の闇に徘徊する人々を誘う。 森や山の中で、暗闇の中で、一夜を過ごした経験のある者など、そうはいないだろ... 続きをみる

  • 扇動と本質的な事実。

    例えば、トランプだとかカールビンソン。 大陸間弾道ミサイルだとか、豚に囲まれてご満悦な北の指導者だとか。 シリアの難民だとか、イギリスのEU離脱だとか。 安倍政権のダメっぷりを知りつつ、政権交代を託す選択肢が皆無な日本の政治状況だとか。 もはや、世紀末的様相を帯びている人類社会。 ちっぽけな事で、... 続きをみる

  • 咲いたとおもったら、散り初め。

    桜が咲いた。例年に比べると開花が遅れた今年の桜。 約束を違えることなく咲く花は、今年もやはり美しい。 ようやく、満開になった桜だが、満開になれば後は散っていくばかり。しかも満開になった途端に連日の雨ときている…花を散らす細い雨が今日も降り続いている。 寂しいけれど、今年の桜は驚くほど短命なようだ。... 続きをみる

  • 盛衰の狭間で

    思えば9年間。僕はユニットケアを標榜する新型特養であるこの事業所で夢を追いかけ続け、時には挫折を味わいながらも、それでも、これが自分の進むべき道だと信じて、事業所運営の根幹を形作ろうと努力を続けて来た。 有難いことに、共感してくれる多くの仲間達が逆境に晒された時にも僕の事をいつも支えてくれていた。... 続きをみる

  • 訳が分からねぇ。

    今日、職場で会議があった。事業所運営の責任者が集う会議。 次年度の方向性も含め雑多な事柄を話し合うのだけれど、どうにもこうにも、次年度の職員配置や職員体制が不透明なままで話し合いをしようとするものだから…なんだか訳が分からない。 次年度はうちのサブリーダーが引き抜かれて他事業所へ、代わりに来るのは... 続きをみる

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  • あぁ、やがて悲しき年度末。

    1月は行き、2月は逃げ、3月は去る。 毎年、この時期に唱える呪いの呪文を今年も僕は反芻している。 雪溶けて、桜舞う季節を心待ちにしてはいるのだけれど、毎年必ず呪わしい思いに捕らわれてしまう、この季節。 それは何故か? 答えは至極、単純だ。 仲間が辞めていく、そういう季節だからだ。そして新しくこの業... 続きをみる

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  • 愛媛

    時々、旅に出る。 今回はプラッと愛媛に行ってみた。 鯛にジャコ天、ミカンにレモン。思った以上に美味しいものが沢山でビックリした。 宇和島の闘牛 大洲の古い町並み 砥部の焼き物 道後の湯 今治のタオル 何だか、どの町にも昭和、あるいは大正や明治の香りが残っていて楽しかった。 帰りに、しまなみ海道を北... 続きをみる

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  • そう、これで100話。

    ブログを始めて、1年半。 脳味噌がその動きを停止し、まるで言葉を紡げない時期もあるにはあったが、それでもこのブログは100話まで辿り着いた。 ここまで綴る事が、何とか僕にも出来た。 ブログを書き始めた頃は社会福祉に対して、今では考えられないくらいに至極、前向きに取り組む姿勢を持っていた。けれど、ブ... 続きをみる

  • F

    昔から漫画が好きだった。自分で描いていた時期もあるぐらいに大好きだ。 一番好きな漫画家は誰かと問われれば僕は迷わず藤子・F・不二雄先生だと答える。 ドラえもんは誰もが知っているし、世界中の子供たちに今なお素敵な夢を与え続けている。僕の子供の頃は先生の漫画やアニメの全盛期だった。本当に有難いことに。... 続きをみる

  • スケートリンク

    今日は家族でスケートに行ってきた。 20年ぶりの氷の上。最初はなかなか感覚が取り戻せなくて、転ばないことを優先にした消極的滑走。壁に沿って時々、縁に手を付きながら氷の感触、滑る感覚を掴んでいく。 徐々にスケートリンクの中央へと移動。そうだ、スケートってこんな感じだった。 シューズに馴染めず足に痛み... 続きをみる

  • ニーズとデマンド

    介護の仕事は、「お年寄りへの奉仕」の一点張りでは進めることが難しい。 お年寄りの訴える様々な事柄に対して、その欲求の全てに応えることは現実的に不可能だからだ。 例えば、5分おきに「トイレに連れて!」と、あるお婆さんが仰り続ける。 お婆さんは、介助で立つことは出来ても歩くことが出来ない。神経因性膀胱... 続きをみる

  • 塾から宿へ

    これまで、僕は六鹿塾というタイトルでブログを綴っていた。 知らない人に対して、僕の知っている世界を、知っていることの片鱗を教えよう、伝えようという浅はかな感覚が、そこにあったことは否めない。 けれど僕には今、人に教えることや伝えることなど、実は何も存在しない。 僕には分からないのだ、この先の世界や... 続きをみる

  • ADLとQOL

    介護職が当たり前に知って、それを考慮して仕事に取り組まなければならない事柄。 ADLの維持とQOLの向上。 ADLとはactivities of daily livingの略。訳すと、日常生活動作。 簡単に言えば生活の中での食事や排泄といった様々な場面で、その人がどの程度自分でそれができるか?とい... 続きをみる

  • 死に向かうこと。

    僕たちの仕事において、お客様と言えばそれは間違いなくお年寄りで。 お年寄りは僕らより随分長く生きてこられていて、おそらく死にも僕らよりも随分と近い。 ピンピンコロリが一番だと言うけれど、そんな綺麗な死は稀で。 どちらかと言うと、老衰によってゆっくり、じんわりと死に向かう人の方が多い。 死に向かう過... 続きをみる

  • 褒める。

    褒める言葉の数は多い。 「よく頑張ったな。」「出来たじゃん!」「頑張ってるね!」「期待に応えたね。」 だけど、そう言う言葉をかけるのって意外と難しい。 たぶん僕自身も、そういう言葉を先輩諸氏から、もらうことなく今まで仕事をしてきた。 いや、そういう言葉を受けていたのかもしれないが、褒め言葉で発奮す... 続きをみる

  • じぃが、ばぁを壊す話。

    僕には小学一年生の、可愛い姪っ子がいる。 彼女が言った「ジィがな、バァを壊してん」という謎の言葉。 笑えない。とても笑うことなど出来ない正月の物語。 「ジィがバァを壊した。」…それだけを聞いた僕は、彼女にとってのジィ。つまり僕の父親が、彼女にとってのバァ、つまり僕の母親に対して何らかの危害を加えた... 続きをみる

  • 師走が、急かす。そして乱れる心。

    また、今年も約束したように、この時期がやってきた。 心乱れる、師走。 まるで多くの蟻達の群れが、その巣へと運ぶ極彩色の食物のような確かさで。 それは、死んでいるのか生きているのかも、悲しくなるほどに判然とはしない。 動いている様に見えても永遠に死んでいたり、全く微動だにしなくても、しぶとく逞しく生... 続きをみる

  • 7月に僕の妹の義父が66歳で亡くなった。 そして先日、うちの嫁さんの従兄が38歳で亡くなった。 二人とも癌だった。 そして僕の親父も、2度目の肝臓癌のオペを、ついこの間に行った。 親父の場合は幸い、死に至ることなく、至極、まるで何事も無かったかの様に退院。 癌による死が身近な人々に影を落とした時に... 続きをみる

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  • 僕だけが昭和

    いつの間にか気が付けば、僕の担当するユニットの職員は僕以外は全て平成の世に生まれた人ばかりになっていた。 26歳のサブリーダーから22歳の1年目さんまで…。 そして一児の母親であるパートさんもやはり、平成の生まれ。 何とも若いユニットだ…。 ほんの数年前までは、職場に平成生まれの人間が存在すらしな... 続きをみる

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  • 上半期総括の会議終了

    僕の所属する事業所では、半期ごとの総括の会議を設けている。 で、2016年度もUターンってことで上半期の総括を行った。 年度の真ん中で行う総括の会議は、上半期の振り返りを行うと伴に、だいたいにおいて下半期の活力と成るべきテーマを設定する。つまり、勢いを得て今年度を駆け抜ける為のテーマを提示し、それ... 続きをみる

  • 片腕

    片腕をもがれる。 そう言っても過言では無い。 居なくなれば、僕の片腕が、もがれるにも等しい。 悲しいとか、苦しいとか、そういう表現では表しきれない虚無感がそこには待っていて。 文字通り、片腕にも等しい、そういう存在が。 いや、分からない。もしかすると、片腕どころか心臓のような存在が。 「職場を去る... 続きをみる

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  • 多面的存在

    酒が好きだ。 春は桜を愛でて酔い、夏は陽に身を焦がして呑む。 秋は月を仰いで呑み、冬は雪を溶かして酔う。 年がら年中、酒を飲む。 飲んで記憶を失うことも、しばしば…。 最近、職場の後輩と飲む機会を持った。 仕事の事やプライベートの事で相談があったようで珍しく向こうから誘ってきた。 楽しい時間だった... 続きをみる

  • 寝てる間に時は疾風の如く。

    相変わらず僕は、僕自身の問題を処理しきれずにいる。 この仕事自体は、やはり好きなのだと思う。 大好きなお年寄りが居て。癒されて。 そう言う時間は、本当にかけがえのないもので。 だけど、今の日本の老人福祉を取り巻く状況はあまりに酷すぎて、そしてそのことで職場を離れる人間が多すぎて…正直、辛い気持ちに... 続きをみる

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  • 対立か決別か。あるいは…

    組織の中に居ると、どうしても考え方の合わない人間が存在するものだ。 長い間、沢山の意見をぶつけ合い、どうにか妥協点を探りながらやってはきたが… もはや、どこまでも話が平行線を辿り続け前に進まない状況が生まれつつある。 そうなると、とことん対立するか、諦めて決別するしかなくなる。 中庸の心で推し量っ... 続きをみる

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  • 上司の一言。

    今日、うちの上司と話をする機会を持った。 事業所の長たる者、経営に心を砕かなければならないのは良くわかる。 外向きの仕事が多いことも理解できる。 でも、話がかみ合わない。僕はケアの質を担保したいだけなのだ。 その為に、マンパワーの維持や医務室の体質改善を提案しても上司は首を縦には振らない。 「六鹿... 続きをみる

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  • スマホをその手から放して。日間を感じてみないか?

    禅語だったと思うが、定かでは無い。 「暇」のことを「日間」=「日の当たる時間」だと捉える思想がある。 最近の若い人は「暇」を嫌う。 時間があればスマホを弄る。休みの日には必ず、誰かと出かける。立ち止まって、振り返ることを極端に嫌う。 ジェネレーションギャップだと単純に考えれば然程気になる話でも無い... 続きをみる

  • 心乱れる。好きになれない、師走。

    クリスマスにお正月。昔はただただ楽しかった12月。 なんだか今は、せからしくて好きになれない。 今年もあと10日ほどだ。心が忙しなくなる。 町中にたたずむと、きらびやかなイルミネーションの光に包まれる。でもクリスマスを過ぎれば、その様相は一変する。風流な琴の音が鳴り響き、正月飾りやお節の具材で町は... 続きをみる

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  • 過ぎたるは、なお及ばざるが如し。

    以前の記事で中庸が大切だということを記した。 孔子の「過ぎたるは猶及ばざるが如し」という有名な言葉は中庸が大事だということを教える。 言葉の意味は「やり過ぎは、あまりやらないのと同じくらい良くない。」と言うことらしい。 孔子が、弟子の質問に対して放った言葉。現代風に、そのやり取りを描写すると… 弟... 続きをみる

  • バーンアウト

    バーンアウトして仕事を辞めたり、うつ病になったりって話を我々の業界でも良く聞く。 頑張り過ぎて燃え尽きて、そして、何もかもが嫌になる。 ごく、近しい同僚の中にも、そういう人は居たし、燃え尽きて職場から姿を消した人間も少なからず知っている。 ある意味では分かる気がする。たくさんたくさん仕事を抱え込ん... 続きをみる

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  • グレーゾーン

    白か黒か、はっきりしない領域。いわゆる、グレーゾーンについて。 例えば、医療行為。 10数年ほど前までは介護職が吸引や適便あるいは浣腸を行うことに疑念を挟む者は誰も居なかった。 普通に新人職員であった僕は先輩職員から、それら医療行為とされているものを教えられ、実際にお年寄りに対して行ってもいた。 ... 続きをみる

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  • 禅の精神について、考えることがある。 その真髄は人生を「仮住まい」とするところにあると僕は理解している。 今を生きている、この肉体は実は自分のものでは無く仮のものであって、死にゆく時に天へと返すべきものであるという思想。 だからこそ、物を持つことや人から称賛されることに執着せずに生きるべきだ。 い... 続きをみる

  • 死に様。

    今日、ある大先輩のお通夜に参列した。 物凄い人の波で途切れることの無いその長蛇の列は、大先輩の誰からも愛されたその仁徳を雄弁に物語っていた。 お顔を拝みながら、涙を止めることが出来なくなった僕は、トイレの個室に駆け込んで思いっ切り鼻をかんだ。鼻水なのか涙なのか良く分からない液体にまみれながら、なん... 続きをみる

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  • カリスマの不在。

    架空の話をしよう。 1000人規模の組織がある。その組織は一人のカリスマに率いられて、世間からも一定の評価を得て組織としての活動を続けていた。 しかし、突然にカリスマが不在になる。 その後、その組織は、どうなったか?という話。 例えば、戦国時代、甲斐の虎として周辺諸国から恐れられていた武田信玄。 ... 続きをみる

  • 鈍感力から生まれるハッピーサイクル。

    僕の後輩に鈍感力の優れた人が居る。 まず「イライラすること」が無いらしい。怒っている姿も見たことが無いし、そんな姿は想像もできない。せっかちで短気な僕にとって、それは本当の意味において奇跡だ。 人の好悪も無い。この人は違うな、この人とは相容れないなと思っても、その相容れない部分も含めて、まるっとそ... 続きをみる

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  • 今も、1秒過ぎれば過去だね。

    大昔、仲間内でバンドをやっていたころ「春夏秋冬」という歌を皆で作った。 僕は詩を作る専門で、確かこんなワンフレーズを書いた記憶がある。 「春夏秋冬 めぐる季節は留まることさえも知らない。       明日は すぐ傍に 今も一秒過ぎれば過去だね。」 大学生だった僕は、何を思ってそんな詩を書いたのだろ... 続きをみる

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  • 坂田師匠

    吉本興業の重鎮。坂田利夫さん。 今年の春に自宅で転倒。右大腿骨を骨折され入院されていた。 そして7月下旬には退院、今では元気にテレビ出演まで果たされている。 御歳、73歳。まだまだ現役バリバリだ。 お年寄りは、ちょっとしたことで骨折しやすい。骨粗鬆症に代表されるような骨密度の低下が主な原因だ。また... 続きをみる

  • 介護職の質。

    介護福祉士は、その名前を独占できる資格であって、業務自体を独占できる資格では無い。 つまり介護福祉士でなくたって介護は出来るということだ。 その点、医者や看護師は、その資格を持たずに業務を行えば違法ということになる。 医療行為は資格を持つ者でなければ行ってはならないが、介護は資格を持っていなくても... 続きをみる

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  • コミュニケーション。

    僕はどちらかと言うと、人と話すことが得意ではない。 周囲にそう話すと「何言ってんだ?」って顔をされるけれど、本人は大まじめに、そう思っている。 確かに、気の合う人とは話すことが楽し過ぎて延々と喋り続けることもあるが、気の合わない人には何を喋れば良いのかさえ分からなくなる時がある。 誰とでも、上手に... 続きをみる

  • 語るべきことは、何なのか。

    日本の社会で今、何が起こっているのか? あるいはこの地球上で、今起こっている多くの悲劇の原因は何なのか? 今を懸命に生きる人々が、一体、どこを目指して突き進み続けているのか? 人類とは、そもそも、この地球上に何のために存在しているのか? そして今を生きている、このちっぽけな僕自身はいったい何者なの... 続きをみる

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  • 看護師の質。

    昨晩、夜勤だった。 早朝6時、もともと看取りの時期にあったお年寄りが急変された。 昨夕から2回ほど嘔吐があり、発熱と血圧の上昇が見られていた。 深夜帯、熱も血圧も徐々に落ち着いて行き、呼吸も安定してきたため、少し安心していた。 夜勤の朝は忙しい。起床介助、トイレ介助、朝食の提供。目まぐるしく動き続... 続きをみる

  • 残業考。

    残業について考える。 つい先日、個別指導塾大手「明光義塾」のバイト講師に対する「賃金未払い問題」がに明るみに出た。 何だか記事の見出しだけ見ると、あの「明光義塾」もブラックか…とため息が出てしまいそうだが…。 実際に記事の内容を見ると、ふ~ん、「未払い」って、そりゃ言い過ぎだ、とも思ってしまう。 ... 続きをみる

  • 古き良き措置の時代。

    うちの法人は誕生から約30年が経過している。 昔から働く先輩職員に話を聞くと「やっぱり2000年以前、介護保険の始まる前まではのんびりしてて良かったなぁ~」と語られることがある。 実際に僕は2000年以前のいわゆる「措置の時代」については知らない。 介護保険以前は、特養に入所するお年寄りは行政が決... 続きをみる

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  • 滋賀のラーメンが、やばい。

    一時期、ご当地ラーメンってのが流行って、尾道だとか和歌山のラーメンがもてはやされた。 確かに美味い。尾道も和歌山も。博多だって北海道だって喜多方だって、ラーメンで有名になる場所には必ず、それだけの旨いラーメンが待っていてくれる。先月行った、山形のラーメンも新潟は燕三条のラーメンも絶品だった。 けれ... 続きをみる

  • 癌が再び。

    今日、久しぶりに電話で親父と話をした。 昔から、親父は苦手だ。 僕は3人兄妹の真ん中で、何かと兄貴を贔屓し妹を可愛がる親父の事がずっと好きになれずに育った。 子供の頃の記憶を辿ってみても、とにかく怒鳴られたり殴られたりした記憶ばかりが蘇る。 そんな親父がまた、癌になった。 もともと10年ほど前に胃... 続きをみる

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  • 熱くなれない若者たちへ。

    うちの法人では、11月に「実践発表大会」という法人の職員全員が集う催しがある。 それぞれの事業所での日々の実践を、報告する会なのだが…。 今年は僕の直属の部下である、K君に実践報告を行ってもらうことにした。 今年二年目の彼は、昨年、入職したばかりの頃から約1年間で、計6名ものターミナルケアを経験し... 続きをみる

  • 介護職と看護職。

    9月末で、一人看護師が辞職し、10月頭から新しい看護師が入職した。 新しい看護師が早々から、介護職とトラブっている。 僕自身は被害を被っていない、しかし僕の後輩たちが悶々としている。 新しい看護師はケアマネの資格も有し、福祉の現場での経験も長い。 だから、若い介護職たちの意見を聞こうともしないそう... 続きをみる

  • この世界にある、様々な別離。

    出会いがあれば、その延長線上には別れが必ずある。 いつまでも一緒に居ることは決して出来ないし、新しい出会いの中で別離の悲しみも風化していく。 多くの人と、これまで出会い、その分だけ多くの別れを僕は経験してきた。 それは決して不幸なことでは無く、人間の脳に備わった忘却と言う装置にも助けられ、僕は新た... 続きをみる

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  • 痴呆の世界。

    あえて、認知症では無く、痴呆と言う言葉を使う。 以前にも述べたことがあるが、僕が福祉の世界に飛び込んだ頃には認知症なんて言葉は存在しなかった。 今でこそ慣れたが認知症と言う言葉は、その対象者に対して愛のある言葉だとは僕は感じない。 どういう経緯があって認知症と言う言葉が生まれたのか良くは知らないが... 続きをみる

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  • 創造の介護

    介護の仕事の魅力。 それは何かについて深く考えてみると、一つの答えに行きあたる。 それは「創造」すること。 例えば、あるお年寄りが改善すべき生活上の課題を抱えておられる。 その課題について「どうすれば解決するのか?」「どうすれば障害を乗り越えて、生活を豊かに出来るのか?」「どうすれば喜んでもらえる... 続きをみる

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  • 雨のバス停に、たたずむのも悪くない。

    今日、仕事からの帰り道。バス停でバスを待っている僕の目の前に1台のFIATが停まった。 イタリアの車。クリーム色の可愛い車体。 窓が開いて「六鹿さ~ん」と声をかけられる。 僕が、この職場に入職したばかりのころ、仕事を懇切丁寧に教えて下さった先輩がバス停にたたずむ僕を見かけて車を停めて下さったのだ。... 続きをみる

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  • 素直になりたい。

    昔から、人に質問するのが苦手だった。 愚かな自尊心が、どうしても邪魔をするのだ。 物を知らない馬鹿だとは思われたくない。 「そんなことも知らないの?」と軽蔑されるのが怖かった。 大学時代の友人に、H君という人が居る。 何でもかんでも質問をする人で、正直に言うと「そんなん自分で調べぇな。」と冷たくあ... 続きをみる

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  • 定年?退職。

    今日。長らく共に働いたパートさんが最後の出勤日を迎えられた。いわゆる、定年退職。 7年近く一緒に働いてきたパートさんで、名残惜しくて、何だかすごく切ない。 週4回の午前中のパートさん、最初は派遣社員として僕の施設で働き始められた。 7年前と言えば、僕は30代前半。パートさんは50代前半。 まぁ、の... 続きをみる

  • ストレスと共に。

    ただ単に生きているというだけで、人間はストレスに晒されている。 家族や会社、あるいは社会という組織の中で生きている以上、それは当然のことだ。 ストレスに対する適応能力やキャパシティーには個人差があり、外的な刺激を受けて、それをストレスだと感じる人も居れば、何も感じない人も居る。 例えば上司と部下。... 続きをみる

  • 刹那的思考。

    資本主義経済の行き詰まり。 その一言で、この国の今の全てを語ることが出来るのではないかと思う。 資本主義経済の根幹を成すものは、自由競争だ。 つまり確実に勝者と敗者を分けるのが資本主義なわけで、これを追求すれば一握りの大金持ちと大多数の貧民とを生むことになる。 日本だけで見てもその格差は広がる一方... 続きをみる

  • いつまでも、居ない。

    先日。僕に「伊田」の名前を下さったお婆さんが亡くなった。 以前僕が働いていた従来型の特養で、もう20年近く暮らしてこられた方だ。 独自の世界に入り込むことが多く、入り込んじゃうと実在の世界から離れて「ヒトラー」や「聖徳太子」と交信を始める人で、横でそれを聞いていると、人間の持つ精神世界の珍妙さに震... 続きをみる

  • 庄内平野の旅。

    昔から歴史を訪ね歩くことが趣味で、社会人になってからもフラリと時々旅に出る。 先日、連休がとれたので、山形は庄内平野まで足を伸ばした。 夜行バスで往来し、ボロいレンタカーを借りて、激安のビジネスホテルを探す、若しくは車中泊もあり得る。 毎度のことで、とにかく安くつく方法で旅をする。慣れると苦も無く... 続きをみる

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  • 頼もしき後輩。

    最近、職場に入職する若者たちを見ていて思う。 なんだか頼りなげで、自立心が薄く、フロンティア精神に欠ける。   先輩の指示に対しては従順だが、それ以上でもそれ以下でもない。 自分の若い頃はこうでは無かった。 先輩の仕事ぶりから密かに学び、いずれ追い抜かしてやると闘志を燃やし。同期の誰にも負けはしな... 続きをみる

  • 1労働夜勤か2労働夜勤か。

    今日も夜勤だ。僕の務める小規模特養では1労働夜勤が取り入れられている。 1労働夜勤と言うのは8時間労働夜勤の事で、始業が22時、終業が翌朝7時という働き方の夜勤のことだ。 これに比して従来型の大規模施設においては2労働夜勤を取り入れている所が多い。 これは16時間労働夜勤のことで、夕方16時半に始... 続きをみる

  • 興亡。

    全ての物事には、興亡がある。 物事には始まりと終わりがあって、始まったところから成長していき、やがてピークを迎え、そこから亡びに向かって衰退していくという一連の流れ。それを「興亡」あるいは「盛衰」と呼ぶ。 琵琶法師の奏した「平家物語」にも、平家が朝廷内で栄達して行き、清盛において栄華を極めるが、清... 続きをみる

  • 事故防止限界説。

    高齢者施設において、転倒等の事故防止は至上命題であるかの如く語られる。 確かに、職員の移乗介助中に発生する事故については何としても防ぐ必要があるだろう。 例えばAさんにベッドから車いすへ移ってもらう。前から抱えて回転移動。 勢い余って、車いすのフットレストでAさんの足を強打してしまう。 例えばBさ... 続きをみる

  • 親と子の絆。

    親は子を慈しみ、子は親を慕う。 そんな当たり前の関係が破たんする瞬間は意外に簡単にやってくるようだ。 在宅介護の現場では、そういった破たんした親子関係を良く目にする。 親は独居、近くに娘や息子が住んではいる。 年老いた親が認知症を患い、徐々にそれが進行していく。 最初のうちは息子達も心配して老親宅... 続きをみる

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  • 孤立と孤独。

    職場や学校において、集団や社会において、一人ぽつねんと孤立する人々を見かけることがある。 ただ、その人が孤独を感じているかどうかは、その人の心の持ち様による。 つまり「孤立」とは、周囲の人間が客観的に見て感じるものであり「孤独」とは、その人が感じる主観的なものだ。 僕も、もう20年以上前になるが中... 続きをみる

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  • 人が変われば雰囲気も変わる。

    僕の務める小規模ユニット型特養は2008年の2月に開設された。 このユニットで働き続けて7年半。職員も、お年寄りも大きく入れ替わった。 開設当初からの職員と言えば僕だけ。お年寄りも2名を除いた他は全て退所されている。 昨年度は6名ものお年寄りの入退所があり、ユニットの雰囲気はガラリと変わった。 そ... 続きをみる

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  • 京都漫画ミュージアム。

    お盆は働き詰めだったので、今日は休日だった。 朝からあいにくの雨。こんな日は屋内でゆっくりと過ごすことの出来る博物館が良い。 数年ぶりに京都、烏丸御池にある漫画ミュージアムへと出かけた。 平日ではあるが、やはり夏休みはまだ続いているようで家族連れの姿があちこちに。以外にも海外からの旅行者の数も多い... 続きをみる

  • ターミナルケアへの思い。

    先月末に多量の嘔吐、その後の血圧の上昇と発熱。また、体中が黄色く染まる症状が現れる。 そして今月、深夜に再嘔吐。精査はしていないが胆管炎の疑い。 現在は意識も朦朧としておられ、いつ何があってもおかしくは無い状態のお年寄りがおられる。 普通であれば、入院して積極的な治療をするという選択をするべきだが... 続きをみる

  • 新人さんいらっしゃい。その一方で…。

    今日、新しい介護職員が入職した。 既存の介護職が異動になるのを受けて、この年度途中の中途半端な時期に新入職員を受けることになった。まぁでも…。 情熱をもってこの業界に飛び込んできてくれる若い職員。 見ていて嬉しいものだ。 今日は新人オリエンテーションということで、ゆっくりとお年寄りのそれぞれの特徴... 続きをみる

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  • 「適当介護」とは似て非なるもの。

    「適当」という言葉を僕は、「そこに適した」「身の丈に合った」という意味で使っている。 なので「適当介護」の本質は、無理をしない自然な介護を目指すことにある。 しかし2000年の介護保険施行以降、膨張を続けたこの業界の「介護の質」は落ちる一方であり、この「適当介護」を誤解して解釈したような「手抜きの... 続きをみる

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  • 「適当介護」再び。

    よく介護の世界で「QOLの向上」という言葉を耳にする。 QOLとは「クオリティー オブ ライフ」のことで日本語では「生活の質」と訳される。 つまりお年寄りの生活の質を向上させることが介護の至上命題なわけだ。 しっかりしたケアプランには、その為のニーズや設定目標、その方法が明記されている。 残念なが... 続きをみる

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  • 1945年 夏

    毎年夏、8月のこの時期になると日本人はあの忌まわしい戦争のことを思い出す。 8月6日の広島、8月9日の長崎。そして敗戦へ。 70年も前の出来事なので、もはや歴史の中の出来事のような感はある。 しかし僕が生まれたころから数えると、たかだか30年前の出来事。 自分の祖父母が実際に生きてきた時代の出来事... 続きをみる

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  • ナースコール連打。

    ナースコール。 お年寄りが用事のある時や何かあった時に居室から職員を呼ぶスイッチのこと。 介護業界の施設においても病院同様にナースコールと呼ぶ。正式にはケアワーカーコールだと思うのだが…まぁそれはさておき。 職員が忙しく働いているときに、これを何度も何度も繰り返して鳴らすお年寄りがおられる。 もっ... 続きをみる

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  • 認知症について。

    もともと、僕が介護業界に足を踏み入れた頃には「認知症」は痴呆症と呼ばれていた。 それが、いつの間にか「認知症」と名前が変わって行った。 誰の、どういう意見があって、そうなったのかは良く分からない。 最初は違和感のある命名だと思っていたが、今ではすっきりと世間にも馴染んでいる。 しかし、今でもより深... 続きをみる

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  • 嘘つきになるのかも知れない。

    子供は「嘘をつく子は悪い子です」と大人から言われて育つ。 嘘をつく人に対して「嘘つきは泥棒の始まり!」と、決まり文句の様に言う。 けれど、いつしか大人になって「嘘も方便」であることを覚えて行く。 たぶん、嘘をついたことの無い人間なんて居ないのだろう。 介護の現場で、良く起こる出来事。 在宅で過ごさ... 続きをみる

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  • いつもの海。

    ここ10年ほど、毎年夏になると同じ海に向かう。 和歌山市の数10キロ南に位置する砂浜。 海に足を浸けてから100メートルくらいまでは肩までの深さの遠浅の海。 子供連れが安心して遊ぶことの出来る、穏やかな海。 しかし今年は何だか様子が違った。 波が例年に比べて異様に高い。 九州の西を進むと予想される... 続きをみる

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  • 生きている時代の空気。

    例えば封建制度の中で生きていたとすれば。 あるいは戦時下に生きていたならば。 そんな想像をすることが良くある。 現代に繋がる日本人の根本の部分の性質を形作ったのは、江戸時代の封建社会の中では無かったか? 例えばそれまでの社会においては、中国や韓国から文化を輸入し模倣することが多かった。 稲作、仏教... 続きをみる

  • 団塊の世代の不思議。

    僕の両親は、いわゆる団塊の世代の範疇に入る年代の人たちだ。 今日は、焼き肉を奢ってくれると言うので実家近くの焼き肉店に赴いた。 そもそもワーキングプアな僕にとっては、牛肉(吉野家を除く)自体が久しぶりで… 和牛のその柔らかな甘みに…舌鼓♡…。 あかん。食べ過ぎて、苦しい。でも、うまかった~♪ 戦後... 続きをみる

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  • DNAへの反抗。

    全ての生物には「種の保存」というDNAが備わっているという。 つまり、全ての人間は「人類」が滅ぶことなく反映するように生命を繋いでいく為のDNAを備えているという訳だ。 それは、親が子を慈しみ育てる姿を見れば良く理解できる。 しかしこのDNAには、もう一つの顔がある。 「種の保存」の為に社会的弱者... 続きをみる

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  • そこに山があるから山に登るわけでは無い。

    ここ数年、山登りを趣味としている。 この趣味は、昔馴染みの友人から近畿最高峰の伊吹山登山に誘われたことに端を発している。 それ以来、冬季以外は月に1回以上のペースで山に登るようになった。 どちらかというと体力に自信がある方では無い僕が、山に登り続ける理由。 とにかく、登っている時の自分が格好良く思... 続きをみる

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  • ナラティブケア

    僕が、ユニットケアでリーダーとして働き始めた頃。 「ナラティブ」という言葉に出会った。 言葉の意味は「物語のある」ということ。 これに「ケア」つまり「介護」という言葉を合わせたのが「ナラティブケア」 「物語のある介護」 それまでも、漠然とお年寄りの「生活歴に根差した介護」がしたいという思いはあった... 続きをみる

  • 「思い」を共有すること。

    一緒に働く同僚・仲間と思いを一つにする。 同じ方向を向く、思いのベクトルを合わせる。 チームで仕事をするうえで非常に大切なことだと思う。 しかし、チームで共に働く仲間達は、その立場も性格も思考もモチベーションも、それぞれにバラバラだ。 もっと言えば、人生観、死生観、介護観。そういう、根本的な部分も... 続きをみる

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  • 顧客満足度。

    介護技術や、介護の根拠。お年寄りの生活を支えるうえで不可欠な事柄。 それらは、これまで介護業界を担ってきた先人たちの教えに学ぶ所が多い。 だが、それだけでは本当の意味においてお年寄りやご家族に満足して頂くことは難しい。 つまり、それら「不可欠な先人の教え」に加えて、介護保険以降の介護業界を担う我々... 続きをみる

  • また仲間が辞めて行く。

    昨日の夜中にメールが届いた。 3年前まで同じ事業所で働いていた後輩からのメール。 随分長い間会っていなかったが、同法人の小規模デイへ異動となり3年余り、それなりにご機嫌に働いているものだと思っていた。 彼は、僕と同じように他業界で社会人を経験し介護業界に飛び込んできた人で、まぁ境遇が似ていることも... 続きをみる