六鹿宿

介護保険発足直後から介護の世界で働いている僕が見たり聞いたり感じたことを綴っています。

残業考。

残業について考える。
つい先日、個別指導塾大手「明光義塾」のバイト講師に対する「賃金未払い問題」がに明るみに出た。
何だか記事の見出しだけ見ると、あの「明光義塾」もブラックか…とため息が出てしまいそうだが…。
実際に記事の内容を見ると、ふ~ん、「未払い」って、そりゃ言い過ぎだ、とも思ってしまう。


簡単に言うと、明光義塾に勤務する23歳のアルバイト講師が自らの所属する労働組合を介して「賃金未払い」を訴え、それを厚労省が認めたということなのだ。
けど授業一コマに対して1600円、その前後の時間に対して400円はきっちり支払われている。
問題は授業の準備の為に必要な時間に対して「賃金未払い」が発生しているということらしい。
授業の準備に必要な時間は1日、1時間半程度だそうな。


ここは難しいなぁと思う。


仕事に入る前に情報収集し、余裕とゆとりを持って始業することはプロとして働く以上、当然のことだ。我々の業界でもそれは当たり前のことだし、多くのプロフェッショナルな現場においても同様だろう。


始業準備の時間にまで給料払ってたら、どこの会社も成り立たないんじゃない?
子供に、分かりやすく学問を教える為の準備でしょ?それって自己研鑽の時間でもあるし、プロフェッショナルに到達するための熱意が試される時間でもあると思うんです。


これで「賃金未払い」って見出しに書かれたら、「ちょっと違うやん」って僕は思います。



問題は「残業」の線引きだと思います。
プロとして仕事に責任を持ち、就業時間中は自己の能力をフルに発揮して仕事に取り組む。
その上で、どうしても発生する「残業」に対しては賃金が支払われるべきでしょう。
ただし、それが常態化するような現場には何らかの問題があるため経営側の改善策が必要です。「残業」の常態化は働く人々を蝕みます。残業の常態化の原因の多くは、マンパワー不足、もしくは仕事の省力化、効率化の不徹底と言うところにあります。経営側が、人を増やす判断をするか、省力化、効率化のための手段を導入するか、そういうことが大切になるでしょう。


では、どうしても発生する「残業」について。
これは、一つは緊急事態や特別な日に発生する「突発的残業」
もう一つは、プロとして自己を高めるための、若しくは自己の仕事のレベルを上げるための残業。
「自己研鑽型残業」とでも言いましょうか。
「突発的残業」に対しては、やはり賃金が支払われて当然です。ここを渋る企業や、先に述べた常態化を放置する企業は完全な「ブラック企業」だと僕は思います。


しかし「自己研鑽型残業」にまで賃金を支払えってのは、どうも個人主義の行き過ぎな気がして、賛同できません。冒頭の明光義塾の例は、ここに問題があると思う訳です。


奉仕の精神が旺盛すぎるのは、気持ちが悪いですが、人は一人では生きて行くことが出来ません。
人の為になることを喜べてこそ、生きている価値があるのでは無いでしょうか?
個人は社会に、社会は個人に支えられています。自己研鑽は社会で自己を表現していく為の鍛錬の時間です。そこをわきまえずに、自己研鑽の時間にまで給料を払えってのは、個人主義の行き過ぎ=「わがまま」でしか無いと僕なんかは思います。


因みに僕は極力、残業をしません。若いころは残業するのが当たり前だったけど、その原因を分析していくと「常態化」の問題に行きあたったり、自己の能力の無さが原因だったということに気付いた訳です。だから今は残業する場合も分けて考えます。
自己研鑽には全力で、突発的残業には奉仕の心で、だけど常態的残業には「NO」を突きつける。
それが僕の残業に対するスタンスです。


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