六鹿宿

介護保険発足直後から介護の世界で働いている僕が見たり聞いたり感じたことを綴っています。

頼もしき後輩。

最近、職場に入職する若者たちを見ていて思う。
なんだか頼りなげで、自立心が薄く、フロンティア精神に欠ける。
 
先輩の指示に対しては従順だが、それ以上でもそれ以下でもない。


自分の若い頃はこうでは無かった。
先輩の仕事ぶりから密かに学び、いずれ追い抜かしてやると闘志を燃やし。同期の誰にも負けはしないとシャカリキに学び。人に教えを乞うぐらいなら死んだ方がマシで、とにかく我武者羅に仕事に取り組んだ。それなりに努力もした。


でも、今の若者は違う。


怒られると、すぐに全人格を否定されたかの様に落ち込み、褒めても、真正面には捉えず。
それでも前を向く闘志があるなら理解も出来るが、先輩に対して意見をするだけの勇気も無い。


若者への僕の評価はそんなものだった。



だが、それを彼は覆した。


絵に描いたような草食系男子。
彼女の尻に敷かれる様が、見てきたように思い浮かぶ。


しかし、そんな彼も成長をしていく。


先日、彼に「人権」についての学習会を主宰してもらった。


内容は…。


社会情勢を踏まえ、虐待の実態を捉えながら、お年寄りの人権を守るための心構えに至るまでを滔々と彼は語った。


正直に言うと、期待以上の出来で、嬉しくなった。


そうだ、若者は若者なりに、ゆっくりと成長をしていく。
僕らの時代とは違う軌跡を描きながら。


それを見守り、時には励まし、時に叱り。


あぁ、僕はそういう立場で、彼等も、彼らなりの立場があって。


時代は、巡って行くのだろう。


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