六鹿宿

介護保険発足直後から介護の世界で働いている僕が見たり聞いたり感じたことを綴っています。

雨のバス停に、たたずむのも悪くない。

今日、仕事からの帰り道。バス停でバスを待っている僕の目の前に1台のFIATが停まった。
イタリアの車。クリーム色の可愛い車体。


窓が開いて「六鹿さ~ん」と声をかけられる。


僕が、この職場に入職したばかりのころ、仕事を懇切丁寧に教えて下さった先輩がバス停にたたずむ僕を見かけて車を停めて下さったのだ。久しぶりに会った先輩は、少しやせていた。


先輩と言っても年齢は僕より2つ若い。後輩である僕に、今でも敬語で話かけてこられる。
「家まで送りますよ。」と、僕を車内へ誘って下さった。
「申し訳ないです」と言いながらも僕は、そのイタリアの高級車に体を滑り込ませる。
雨も降っていたので、本当にありがたかった。


話題は自然と、仕事の話に。
先輩は、小規模事業所のデイサービスで主任をしておられる。
3年前に、強烈な赤字を抱えたデイサービスに赴任され、1年の内に財政をV字回復、黒字転換へ大きく寄与された、恐ろしいほどに有能な方だ。
しかし最近、正職員が一人退職し、事業所は黒字ながらも大変な状況のようだ。


昔から先輩は、仕事もできて、周囲への気遣いも人一倍で、とにかく尊敬できる人だった。
今も変わらずに、職場の第一線で活躍しておられる。


僕自身、職場の中では後輩を引っ張る立場であるため、久しぶりに甘えることの出来る先輩と話すことが出来て、なんだか、すごく、嬉しかった。


15分ほどのドライブだったけれど、先輩の置かれている状況、そして僕の置かれている立場をそれぞれに話し合い、再開を約して別れた。


40歳目前の僕が年下の先輩に甘えるってのも情けない話だけど、まぁ、たまには良いだろう。
肩ひじ張らずに話すことが出来る人が存在すること、有難いな、と心から思えた。


明日からはまた、僕が先輩を慕うように、後輩から僕も慕ってもらえるように頑張って行かなきゃな。


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