六鹿宿

介護保険発足直後から介護の世界で働いている僕が見たり聞いたり感じたことを綴っています。

散歩♪

今日は、「公園外出」という行事の日だった。
普段、外出する機会の少ない方を対象に近隣の公園へ。
そしてシャボン玉を吹いて、風にたなびく様を眺める。ただ単にそれだけの行事ではある。
それでも、その時間は、とても穏やかで日々の喧騒を忘れさせてくれるくらいの作用が充分にあった。
目を閉じたまま、表情の変化が無い方もおられたが、普段居室やフロアで見る顔とは違う、光の溢れる世界の下で見るそのお顔は本当に神々しく感じられた。


ご家族にも参加を呼びかけ、共にその時間を過ごしていただいた。
ただ単に、それだけの行事なのにご家族は「こんな状態でも外の空気が吸える。それだけで喜んでます。」そう、言っていただけた。


長い過去の時間を積み重ねて、今、自らは体を動かすこともできず。食事や排泄も他人の手に委ねるしか無い存在。でも、それは人生の終末期の一場面でしかなく、そのことを介助する側が知っているならば、人生の全体のほんの一部に関わったということを認識しているならば…。
その人の今、現在の痛みや悲しみに寄り添うことができる。
そして、今日の日のこのような行事に際して、精一杯に取り組むことが出来るのだ。


楽しかった。また、一緒に外に出て、柔らかな風に包まれながら、こんな時を共有したい。
そういう気持ち。やさしい気持ちを持てた時間だった。
本当に、有難うございます。



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